ペットカフェの開業
ペットカフェを開業するには、店舗で動物を預かる場合とそうではない場合で要件が異なります。
ただし、“カフェ”を営むことから、共通で必要となるのが「飲食店の営業許可」と「食品衛生責任者」の登録です。
カフェを営むには、「食品衛生責任者」を設置しなければなりません。
この「食品衛生責任者」となれる人には、以下の条件がありますのでご確認ください。
・調理師
・製菓衛生士
・県もしくは他都道府県が実施した食品衛生責任者養成講習を修了した者
・食品衛生監視員の資格を取得するための要件を満たす者
・大学又は短期大学において、栄養学、農芸化学等、食品衛生に関係ある学科を修了した者
・食品衛生管理者、食鳥処理衛生管理者又は船舶料理士
・社団法人三重県食品衛生協会の食品衛生指導員
・上記の者と同等以上の知識を有すると知事が認めた者
「調理師や栄養士でなければ開業できませんか?」
良くあるご質問です。
食品衛生責任者資格は、県や都道府県が実施する「食品衛生責任者養成講習」を受講し修了した方も取得することができます。
カフェの開業準備に入る以前に受講し、準備をしておくことをお勧めいたします。
カフェを開業するには、「飲食店営業許可」が必要です。
所在地を管轄する保健所に申請をし、その受理後、食品衛生監視員の立会い検査が行われた後に営業許可書が交付されます。
【申請書類】
・営業許可申請書
・営業施設の大要
・営業施設の平面図、調理場・製造場の平面図
・営業施設付近の見取り図
・食品衛生者の資格を証明する書類(食品衛生責任者養成講習終了証、調理師免許証など)
・使用水の証明書(上水道以外の場合は、水質検査証明書)
・定款・全部事項証明書(法人の場合)
消防署・警察署への届出(場合に応じて必要)
【警察署】
深夜0時以降から日の出までの営業時間内にアルコールを提供する店舗は、「深夜酒類提供飲食店営業開始届」の提出をしなければなりません。
・店舗の平面図
・証明や音響設備の配置図
・営業許可書の写し
【消防署】
「防火対象設備使用開始届」「火を使用する設備等の設置届」などを管轄の消防署へ提出しなければなりません。
また、収容人員が30人以上の店舗の場合は、「防火管理者」の選任が必要です。
ペットを預かる場合
「ペットを預かる場合」には、「動物取扱責任者」の設置と「第一種動物取扱業」の登録が必要です。
例えば、開業するカフェが単に“ペット同伴OK”の場合は、ペットを預かる場合には該当しません。
ドッグカフェはこの形態が多いのではないでしょうか。
では、良くある「猫カフェ」の場合はどうでしょうか?
もともと猫たちはそのお店のスタッフとして常駐していますよね。
お客様は猫に癒しを求めて来店する仕組みになっているため、「展示及び保管」する業態となりますので「動物取扱責任者」の設置と「第一種動物取扱業」の登録が必要です。
①動物取扱責任者を置かなければなりません
動物取扱業の登録には「動物取扱責任者」の設置が要件となっています。
この「動物取扱責任者」となれる人には、以下の条件がありますのでご確認ください。
①常勤であること
②次のいずれかに該当する者
・半年以上の実務経験があること
・申請業務に関する知識及び技術について1年以上教育する学校その他の教育機関を卒業していること
・公平性、専門性を持った団体が行う客観的な試験によって申請業種に関する知識や技術を習得していることの証明がある者
(獣医師、愛玩動物飼養管理士、家庭動物販売士、JAHA認定インストラクター、公認訓練士など)
・成年被後見人、被保佐人、破産者でないこと
・動物の愛護及び管理に関する法律に違反して罰金以上の刑に処せられていないこと
②申請に必要な書類
1、第一種動物取扱業登録申請書
2、動物取扱業の実施の方法
3、犬猫等健康安全計画
4、飼養施設の平面図
5、飼養施設付近の見取図
6、登記事項証明書(法人の場合)
7、申請者が動物愛護管理法第12条第1項第1号から第6号までに該当しない事を示す書類
8、動物取扱責任者が法第12条第1項第1号から第6号までに該当しない事を示す書類
9、役員の氏名及び住所(法人の場合)
10、その他、動物取扱責任者選任要件(教育機関卒業又は資格)を証する書類等
申請手数料(三重県の場合)
申請手数料(店舗が飲食店か、喫茶店かによって手数料が異なります)
・飲食店営業 16,000円
・喫茶店営業 9,600円
有効期限(三重県の場合)
有効期間は、5年~8年です(業態、構造、施設構成材料等により異なります)。
登録更新申請手数料は、新規申請手数料の2分の1とされています。
・飲食店営業 8,000円
・喫茶店営業 4,800円